阿波おどり(あわおどり)は、四国の徳島県で行われる伝統的な踊りの祭りで、400年以上の歴史があります。
8月中旬のお盆の時期に徳島市で開催され、全国から多くの観光客が訪れます。この祭りは「阿波」と呼ばれる徳島の旧国名に由来しています。
阿波おどりは、独特なお囃子の調子と振り付けが特徴的で、シンプルでリズミカルな踊りです。
主に「女踊り」「男踊り」「奴踊り」に分かれて踊ります。
阿波おどりのお囃子は、「鉦」「大太鼓」「締太鼓」「笛」「三味線」などの伝統的な楽器によって奏でられます。調子はテンポよく活気に満ちています。また、「ヤットサー、ヤットヤット」という掛け声が特徴的で、観客も一緒に楽しむことができるインタラクティブな要素があります。
阿波おどりの起源は明確ではありませんが、16世紀後半に徳島城の築城祝いとして行われた踊りがその始まりとされています。庶民が自由に踊り楽しむことができるスタイルが受け入れられ、次第に徳島を代表する祭りへと発展していきました。
現代の阿波おどりは、徳島県だけでなく全国各地でも開催されています。プロの連も存在し、華やかで高度な踊りを披露します。
近年では、インターナショナルなイベントとして海外からの注目も集めています。地域の文化を伝える重要な行事であり、踊りや音楽を通じて日本の伝統的な祭り文化を体感できる場です。
東京高円寺阿波おどりは、東京・高円寺で行われる大規模な夏祭りで、1957年(昭和32年)に始まりました。徳島の伝統的な阿波おどりをベースにしたこのイベントは、地元商店街が戦後の経済復興を目的に発案したもので、当初は「第1回高円寺ばか踊り大会」という名称でスタートしました。
当初は小規模なイベントでしたが、次第に規模が拡大し、地元の人々や観光客に愛される祭りとなっていきました。特に阿波おどりのリズミカルで活気あふれる踊りと音楽が、都会の夏の風物詩として定着し、現在では毎年8月の最終土日に開催される大規模なイベントになっています。
商店街を中心に地元住民や企業が積極的に参加しており、数千人規模の踊り手(踊りの集団を「連」と呼びます)が登場します。また、東京を中心とした関東各地の連が参加し、踊りや音楽のパフォーマンスを披露します。
徳島の伝統的な阿波おどりに基づいているものの、都会的なアレンジが加えられた独自のスタイルも見られ、徳島とは異なる文化的な側面を持っています。
第65回東京高円寺阿波おどり
パンフレット
2024年度版